お墓の調査が想像力を刺激する!セネガンビアの環状列石

西アフリカのセネガルとガンビアにまたがるセネガンビア地域には、環状列石が広範囲に残っており、その一部は2006年に世界遺産に登録されています。

そのうち、お墓に伴うものは数例が調査されました。環状列石がお墓に配された理由を想像するだけで楽しくなる。そんな魅力あふれる遺跡をご紹介します。

<ご注文は大量の石>

西アフリカのセネガンビア地域には、大量の石を利用して形成された環状列石がたくさん残っています。遺跡は39,000平方キロメートルの範囲にわたって広がっており、環状列石だけでなく単独の石碑や石柱も確認されています。環状列石などがお墓に伴う例もありますが、その場合だけでも9,093個の石が使用されています。その数の多さには、ひたすら驚かされます。

その中で巨石が立っているお墓の年代は8世紀から12世紀頃であり、より古いお墓の上に墓標として立てられたと考えられています。環状列石を伴う場合、それぞれの環を10個から24個の石が形作っています。高さは1メートルから2.5メートル、石材はサバンナや熱帯雨林に分布するラテライトという種類が一般的です。とにかく大規模な遺跡であり、その一部が2006年に世界遺産に登録されています。

<お墓の埋葬はこのように行われた>

調査されたお墓に限りますが、埋葬は以下のような手順で行われたようです。まず大きな穴を掘り、その穴の底に小さめの穴を掘ります。この小さめの穴は、必要に応じて複数個を掘ります。次に小さめの穴に亡くなった人を埋葬しますが、石器や指輪などいくつかの製品も一緒に埋めます。底面での埋葬がすんだら、小穴を覆い隠せるくらいまで大きな穴を埋めます。次に残りの部分に亡くなった人を埋葬しながら、大きな穴を全体に埋め戻します。

埋葬の後には、石を配置していきます。最初に掘った大きな穴を囲むように、石柱を円形に並べます。これで、墓に環状列石が伴いました。次に、この環状列石の外側に石柱を立てます。この石柱が、墓標の役割を果たしているようです。その際、この墓標の下には土器を埋めます。これにて、埋葬作業はすべて完了。お墓の調査は、このような埋葬の手順を教えてくれました。

<環状列石の意味など、いろいろ語ってくれます>

この遺跡のお墓は、埋葬の手順以外にもいろいろなことを語ってくれます。たとえば遺体と一緒に埋められた石器や指輪は、亡くなった人にゆかりの品々と思われます。生前に愛用していたものか、あるいは死者に手向けるために、遺族が特別にあつらえたものかもしれません。いずれにしても、一緒に埋められた品々から、どのような人物が埋葬されたか想像することができます。

また、お墓に伴う環状列石は、最初に掘った大きな穴を囲むように並んでいることが調査から分かりました。裏を返せば、環状列石がお墓の場所さらには範囲を示しているというわけです。環状列石があることで、人々はお墓の場所を忘れずに済んだでしょう。もしかしたら、死者の眠りを妨げないために、お墓の場所を示すことで人々がむやみに立ち入ることを防いでいたかもしれません。

<さあ、みなさんで謎解きです>

セネガンビアの環状列石を伴うお墓は、このように埋葬の手順を伝えてくれるだけでなく、どのような人物が埋葬されたかヒントも与えてくれます。お墓に環状列石が伴っている理由についても、想像力を刺激してくれます。

しかし、いずれの場合もすべてが解決されたわけではありません。また、その他にも多くの謎が残されたままです。こんな遺跡なら、一人で行くのはもったいないでしょう。ぜひ、お友達を誘って一緒に謎解きにチャレンジしてください。

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