古代人が神に挑戦し失敗した伝説の街、バビロン

横山光輝のマンガ「バビル2世」は、伝説の「バベルの塔」が実在し、今も砂漠地帯の砂嵐の中に隠され残っているという物語です。バベルの塔は、宇宙船で地球に不時着した宇宙人が、先進技術を用いて当時の人類に作らせたものという設定でした。
マンガの発表された当時の日本には、バベルの塔の伝説を知っている人はごく少数だったでしょう。聖書に登場する話で、一般的に知られているものではありませんでした。海外旅行が「夢物語」の時代ですので、一般家庭ではイラクへ旅行するなど想像もできなかった話です。
いずれにしても、「バビル2世」はバビロンの伝説を有名にするのに一役買ったことは間違いないでしょう。また、ミステリアスで魅力的な街というイメージも植えつけましたが、その通りの街です。

<バベルの塔の伝説>

バベルの塔は旧約聖書の創世記に登場します。「ノアの箱舟」の大洪水の頃には、すべての人間は同一の言語を話していました。人類は共通の言葉でコミュニケーションをとり、どんどん技術を発展させて、石の代わりにレンガを作るようになります。漆喰の代わりにアスファルトを開発し、強固な建物を造れるようにもなりました。
次第におごり高ぶり「神に近づいた」と過信した人類は、天にも届く建物を造ろうとします。しかし、塔の高さが天に近づいたときに神の怒りが爆発します。神は一つの言葉しか与えなかったことが原因と考え、民族ごとにばらばらの言葉を話すようにさせます。その結果、人類は混乱して全世界に散らばっていきました。現在ではただの神話という説が支配的ですが、一部にはバベルの塔が実在したとする説もあります。

<ハムラビとバビロニア>

バビロンはメソポタミアの古代都市です。現在のイラクの砂漠地帯にありますが、古代においては、チグリス・ユーフラテス文明の栄えた肥沃な土地でした。小さな都市国家「バビロン」の王子だったハムラビ(ハンムラビ)は、紀元前1792年に王位につきます。紀元前1784年頃にはティグリス川をわたり、ユーフラテス川の主要都市も占領。
紀元前1757年にはアッシリアを征服してメソポタミアを統一します。統一後にこの地域は「バビロニア」と呼ばれるようになります。都市国家をまとめるためには、統一ルールが必要と考えてつくったのが有名な「ハムラビ法典」です。
紀元前130年頃には、たびたびの洪水で破壊され廃墟となり平原が砂漠化して人は住めなくなります。以降、2000年近く砂の中に埋もれることになります。
現在でも95%が未発掘のままですが、この街のどこかに「バベルの塔」がきっとあるはず。是非探しに行ってみませんか?

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