中世イギリスの姿を知ろう!船葬墓サットン・フー

イギリスにあるいくつかの遺跡の中でも、とりわけ有名なのが「サットン・フー」です。アングロ・サクソン時代の墳墓として名高い同所は、多くの品が見つかっており、その豪華な品々から王の墓ではないかと言われています。

墓地は現在「ナショナル・トラスト」という歴史的建造物を保護するボランティア団体によって管理されていますが、見ることは可能です。中世イギリスの歴史に触れたいのなら、行ってみるといいでしょう。

<イングランド東部にある遺跡群、サットン・フー>

サットン・フーとは、イングランド東部で発見された船葬墓であり、イースト・アングリア王レッドウォールドの墓ではないかと言われている遺跡です。豪華な装飾品や多数の武器が発見されており、625年の金貨も発見されています。

出土した品のなかでも特に有名なのが兜です。イギリスではアングロ・サクソン時代のかぶとは四個しか見つかっていないらしく、貴重なものだと考えられます。副葬品は、現在はロンドンの大英博物館で展示されているそうです。

また博物館には本物とは別に、当時の姿を再現したレプリカも飾ってあり、兜が時を経てどれほど劣化したかがわかります。イギリスでは上記のように、オリジナルがあるにも関わらず、復元品やレプリカを作ることが多いようです。

<遺跡発掘の立役者、エディス・プリティ夫人>

豪華な品々が見つかったサットン・フーですが、実は発見された土地を所有していた人物がいました。エディス・プリティ夫人という方で、彼女が自分の土地にある、小山の調査を地元の歴史家に頼んだのがことのはじまりでした。

夫人は発掘されたもののすべてを国に寄贈しました。墓は運良く墓泥棒に荒らされるようなこともなかったため、埋められた当初のままいろいろなものが掘り当てられたそうです。ただ、なかには経年劣化のすすんだ品もありました。

発掘現場は1998年にナショナル・トラストの手に渡り、一般公開されるようになったそうです。おかげで現在は多くの人々がおとずれており、キリスト教が根付くまえの中世イングランドの姿を見にきます。

<墓に埋められた人物が実は不明?レッドウォールドじゃない可能性も>

実はサットン・フーには、上記の王墓の他にもいくつもの古墳が存在しており、全部で19もあるそうです。埋葬品に囲まれた若者や馬などの骸骨が発見されており、キリスト教になる前のイングランドを感じることができます。

前述したようにイースト・アングリア王の墓と言われていますが断定はされていません。レッドウォールドの息子もしくは甥という説もあるらしく、確かな事実は「アングロ・サクソン王の遺体」ということだけだそうです。

何にしろ、とても貴重な中世の姿を知られる遺跡であることには変わりありません。興味のある方は見に行くといいでしょう。遺跡まで行くのが面倒くさいという場合は、大英博物館で発掘品だけ見ておくというのも一つの手です。

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